ホルモン補充療法(HRT)




男女の病気を考える時に、診療の受け方の違いは、ジェンダーが影響します。ここは、大事なポイントではないでしょうか?男女の違いに注目しますと、女性は、さしのべられた手で回復することが多く、男性はそれが難しいということです。もちろん、これはおおよその傾向ですが・・・。

男性は、自分の中にもう一人の自分がいて、自分自身にアドバイスできたりします。男性は、自らの行動を見ているもう一人の自分がいると思われるのです。こうした傾向は、男性が作った歌詞などにも、その例を見出すことができます。

クイーンのヒット曲の歌詞にあります。題して、“多すぎる恋愛”です。作詞者(男)には、たくさんの愛人がいます。歌詞の内容は、作詞者自身の中のもう一人の自分がいて、自身にアドバイスする形をとっています。
まあ、こんなふうです。

君は、もう、多くの愛人をもってしまった。こうした状態から、早く抜け出さないといけないね、そうでないと、どうにもならない苦境にはまるぞ!そうならないうちに抜け出せ!このままじゃ、だめだ!やめろ!やめろ!

と、激しく叱責する内容です。男性の深い反省の心が、歌にエネルギーを与えています。お金、名誉を獲得し、魅力あふれるモテモテ男性は、どんどん愛人を増やしてしまったのでしょう。男性は、許されれば、昔のお殿様のようになりがちなのかもしれません。客観的に、自分自身をみつめて、警告するという歌詞ですが、女性は、こうした歌詞は作らないような気がします。


男性は常に、冷静に自分をみつめているのだろうと思います。だから、破綻した時は、何とか自分自身で立ち上がるしかなくて、それができないと自殺者も多くなるのかもしれません。男性は、お酒が入ると、自己嫌悪にも陥りやすいようです。男性の大脳皮質が、辺縁系を支配すると言われています。悩んだ時、男性は同じ悩みを持つ仲間(自助グループ)を求めるといいます。海外の映画には、落ち込んだ男性が寄りあう集会のようなものが場面にありますね。お互いに、ピアカウンセリングしていたりします。これに対し、女性は医療機関に頼ると言われています。でも、一般的に、女性の方が、医師はわかるはず、わからなければ調べてほしいと思うみたいです。心が依存的なんですね。


こうした男女の考え方の違いは、日常生活でもしばしば、有ると思います。そうした時に、この違いの機微にあまり鈍感でいすぎても、敏感でい過ぎても、うまくいかないかもしれません。


以下に医療機関で経験する男女の違いを書いてみます。日常生活で男女が理解し合いたい時の参考になると思いますので紹介します。失礼な言い方がありましたが、ごめんなさい。患者さんの中には、すごく知識がある方は、女性でもいます。ですから、あくまでも、一般論です。以下の内容は、学とみ子、個人で考えたのでなく、医療関係者の方々からも情報を得ています。


主治医を変えたいと思う時は、誰でもあると思います。治らない病気の時に、私たちは主治医を変えたいと思います。女性は、一般的に他人に依存的ですが、体の気になる症状は、医師に頼ります。一般的に、男性は、女性より早めに医師の能力の限界を知るのだと思います。世の中には、“私だけが、あなたの病気を治せる!”と豪語する医師もいるわけで、そうした医師に限界を感じるのも、男性の方が早いようです。


ドクターショップを繰り返す女性が、満足をしなかった医師でも、中には誠意ある優れた医師はいたと思います。しかし、残念ながら、女性たちにはそう感じることができませんでした。「医師は、わかっていない!」と思うらしいのです。女性は、すべてわかってもらうことが、とても大事と思っているようです。そのため、女性は病気について、必要な情報以外のことを言いだし始めます。しかし、大事なことが、時々、後回しになってしまうのです。

一方、男性は、一応、必要な情報を言いますが、多くは話したがりません。こんな話をしたら、みっともないと、男性患者さんは思うらしいのです。だから、医師は、彼らの会話から漏れ出る小さな言葉から、患者さんを理解しようとします。



男性は、この医者は、わかっていない!と感じ取るのが、早いです。妻が「医者に行け!」と言っても、なかなか行かない夫がいますが、夫は、医療の限界を予想しているのでしょう。夫は、医師から、何か言われるのが怖いと思っているだけではないのです。確かに、今の日本の診療は、時間がなく、初診時に、すばやく病気を、医師に理解してもらうのは難しいと思います。特に、重い病気でなければ、なおさら、複数の医師にかかれば、判断はさまざまにばらつくと思います。


最近の電子カルテの医療現場では、医師は、長いことパソコン操作をしていて、患者の顔を見ません。こうした苦情は、しばしば聞きます。外国で、英語の場合は、変換がなく医師が打ち込む速さが速いです。それでも、医師が紹介状を書く時などは、マイクに声を吹き込んで、それを秘書が入力しています。外国では、診療時間が長く、患者さんとの会話に時間を割きます。日本語は、入力が本当に大変ですし、診療時間が短いです。

患者さんの中には、すばやく医師の書くカルテ画面を覗き込む人がいます。そして、こんなことを書いているのか!と、がっかりするようです。患者さんの立場からすると、「もっと、大事なことを、私は言っているのに・・・」と思うらしいのです。医師が書く情報と、患者の大事な情報が、必ずしも一致しないのです。


こうした積極的?な行動は、男性に多いようです。一方、女性は、医師におまかせの感じで覗き込む人は少ないです。薬の薬効や副作用についても、女性は男性ほどには、コメントしません。医師に対して、勉強してきたことを披露する女性は少ないです。女性は、それぞれの成分の効果のはっきりしない漢方薬を受け入れやすい傾向があります。

女性に限らず、医療をうける時の判断力を高めることは、今後、どうしても必要になってきます。健康維持のためには、多角度から考えるための情報が必要です。例えば、避妊のためのピルをひとつとっても、ピル推進派と反対派が、それぞれにホームページなどで、極端な情報を発信しています。擁護派は、副作用を指摘せず薬を勧め、反対派は副作用を強調します。しかし、最初から結論があるわけでなく、治療効果や副作用を天秤にかけ、最後は、薬を使う人の責任です。こうしたトレーニングが、日本人で、もっと進んでほしいです。最後、批判的発言になり、申し訳ありません。引き続き、男女の病気についての情報を発信いたします。よろしくお願いします。


女性たちは、この課題について、何人かで集まって、話し合うのはどうでしょうか?
更年期問題については、女性ホルモンが下がるからの話題を意識的に除きましょう。なぜなら、この問題は、医学的には証明されていないからです。それより、なぜ、体の具合が悪いと感じてしまうのか?それぞれの女性ごとに、分析し、評価し合ってみるのはいかがでしょうか?それは後悔であったり、不運をなげくものであったり・・・・。人生、楽しいことばかりでなかったにしろ、それらの時はすでに失われてしまいました。そうした喪失感が、女性の体を不調にしてしまうような気がします。輝かしい時が過ぎて、周りからの評価が低下したと感じること、そうした喪失感が女性の気持ちを、ひどく落ち込ませているのではないでしょうか?誰も聞いてくれない!そんな時、女性は身体症状となってしまいがちです。以前には、意欲があったのに、今は無いとあせった気持ちは、そうした喪失感を背景に出てくるような気がします。

世の中には、不調を治すとするさまざまな商品が氾濫し、女性の不安感をあおります。人は生きていれば老化し、体のあちこちが痛んできます。でも、まだまだ新品同様に使える時期、それが更年期といえます。だから、それまでの人生でなしとげてきたことを大事に、ちょっとやそっとではめげない毎日をおくっていきましょう。

女性の体調を悪くしている、喪失感にはどんなものがあるでしょうか?人それぞれに異なる喪失感!、それについて、皆で語り合ってみませんか?学とみ子は、このホームページから、知り合い同士の女性で、そんな喪失感について、話し合うことをお薦めします。すると、何かに気づくはずです。

そうすると、自分自身のことでなく、家族、夫、恋人のことで、心をくだいてきたことに気づくでしょう。他人に期待してうらぎられたと感じる、この種類の喪失感は、悩んでも出口のみえないものです。だから、これ以上、深みにはまらないようにしましょう。

出口のみえない喪失感とは。多くは他者に関連します。
子どもが誇らしかったけど、最近は、親を悩ます。こんな子どもになぜ、育ってしまったのだろうか?この子のことで、どんなに努力してきたことか、・・・・。
夫が会社でしかるべき立場にいた時、もっと私も充実していた(夫のおかげで、女性も評価されていた・・・

人に知られたくない大事なことは隠してもいいです。隠している自分自身から、見えてくる何かがあるはずです。

むしろ、喪失感を自分自身にむけてみると、新たなものがみえてきませんか?
若い時に、がんばっていたけど、成しえなかったこと 私は才能が無かった!努力が足らなかった!運が悪かった!ついてなかった!
こうした悩みは、無駄にはならないと思います。もう、1回、チャレンジしましょう。
自分の人生の選択を評価していく方向で考えて行きましょう。

最近の若い人たちは、卒業後の就職が困難な時代となっている。新聞記事では、某大学教授が、在学中の女子学生たちは、以前のようなキャリア志向が薄れたのではないかとの感想を書いていた。確かに、せっかく大学卒業のめどがたっても、就職戦線で苦労することは、人生の最初の試練かもしれない。自分が選ばれないこと、他の人より劣っていると他人からの判断結果を、目の前につきつけられることだから。これは、つらい経験ではあるが、多くの人は、気持ちを立て直して、がんばるのだろう。失恋した時と同様に、”所詮、人の好みの問題にすぎない”、”私の優れたところを評価する人は他にいるはずだ”などと考え直し、人は立ち直ろうとする。新たなチャンスが期待できれば、女性たちは乗り切ることができる。

 

時代は変化したとはいえ、女性は元々、人に依存するように育てられる傾向がある。一方、男性は逆に自立するように育てられる。もちろん、このギャップは減ってきているが、そうした育てられ方は、時に、心の負荷になることがある。男性は、人生を重く感じ、女性は人生に希望を持たなくなる。

 

過去、戦争の時は、男性が主で、女性は従であった。しかし、長く続く日本の平時は、女性のキャリア志向を推進させてきた。そして、がんばってきた日本の女性たちが、ガラスの天井につまづき、今、彼女たちの自信が揺らぎ始めているのかもしれない。もっと、自分の意思で生きたいと考える女性たちは、離婚し一人で、あるいは、夫なしに子供と暮らす道を選んだ。しかし、彼女たちは、苦しいと感じているに違いない。何事につけ、女性は、肉体的にも、頭脳的にも不利なことが多い。



ジェンダー研究において、親がまだ子供だった時、親から、どのような説教を受けたかを調査した。男性の場合は、その父親から自立をめざす言葉を多く聞いていたと言う。父が息子に話す内容は、父の武勇伝であったり、親や教師に逆らって、独断的な行動をしたとかである。道徳的な話でなく、むしろ、勇気ある勝手な行動であった。一方、娘は、母親からは、良い子にしていると良いことがあったとかの、協調、共感に関する母の経験談を多く聞いている。こちらは、道徳的な説教である。女性の人生では、他者に生活の糧を依存することが多く、良い子でいることが求められる。協調、共感、思いやりは、女性の美徳であり、重要である。他者に依存する生活は、安全で気楽な面があるが、自らの主張は通らず、がまんの毎日あり、不満や葛藤は起きやすいとも言える。依存的な生活は、不安を呼び込みやすいものである。自ら、責任を持って判断することをしないでいるために、何か自ら身に心配なことが起きた時に、女性たちは、その状況の説明に苦しむことになる。何を他者につたえるべきかが、主張したいことの整理がつかない。こうした葛藤は、不安障害が起きやすい元になっているようだ。不安障害から生じてくる身体症状などは、ほとんど男性医師には、通じなことが多いのではないだろうか?だからこそ、もっと、女性から情報提供をして、医師から適切な答えを引き出す努力をする必要があるだろう。

 

女性はある年齢になってくると、いろいろな不定愁訴を訴えるようになる。以前は、日常的に楽しんでできたことが、だんだん苦痛になってくる。毎日の家事に意欲がわかないなどは、女性の心の変化を代表するものであろう。気持ちが沈み、得意だった料理にもやる気が起きないなどの苦痛を時々聞くことがある。こうした苦痛を訴える状態は、女性が50歳を過ぎていれば、更年期と呼ばれ、30-40代の女性であれば、プチ更年期などとも呼ばれる。そして、それは、女性ホルモンのなせる技などと言う人がいるが、この説明にたいした根拠はない。女性ホルモンを補助しても、女性のメンタルは改善しないことが多い。一般的なうつ病とも、若干、異なっている。女性たちが苦痛を話す言葉には、エネルギーがある。それは、理解してほしいとの強いメッセージがあるからである。



女性は、以前は楽にできたことでも、加齢とともに、苦痛に感じるようになる。そうした毎日を打開するためにも、取り巻く環境の変化に目をむけてみよう。母のつくった料理をあんなに待ってくれた子どもたちはすでに独立した。夫は今更、感謝をしてくれるわけでもない。子に対し発揮してきた母の権限は、もはや無い。さらに、今までの人生で、妥協をくりかえしてきたことが、いろいろに後悔される。時には、女性たちは、自我をとおそうと考えて、今まで違う行動をとろうと思う。しかし、実際に実行しようとしても、それが受け入れられないことを悟る。こうした新たなチャレンジと挫折が、女性の心を苦しくするのだろう。それは、女性が感じる多くの不安発作と関係する。しかし、そうした因果関係に気づけば、逆に、心の解放につなぐこともできるかもしれない。女性の不安発作は、最後は、自分で治すのが、一番効果的だ!不安を良く知れば、乗り越えられることが多い。

 

環境がすでに変化しているのに、他人への愛情に依存していた過去の日々と、同じ充実感を感じることは難しい。しかし、一方で、歳の効は、女性たちを賢くしたり、立場を有利に押し上げることもしてくれる。自分のために使う時間をおおいに楽しむことができる。誰がほめてくれるわけではなくとも、自らがすでになしとげたことを、自画自賛してもいくことが良いではないか?他者からでなく、自分で自分をほめるだけでも、何かの展望はでてくるかもしれない。

 

若い時と比べて嘆くのは、なにより女性自身のためにならない。心を成熟させる(悟りの境地になる)。家事に、仕事にやる気がでなくても、うつ病だとかで悩む必要はない。健康不安をあおる広告はたくさん、今の世にあふれている。他者に頼ることは、同じく裏切られることが多い。心のエネルギーが湧かない自分自身をせめるなど、マイナス以外の何物にもならない・・・・。

 

とにかく、自らで、今まで努力してきたことを評価していこう、変化をみつめよう、そしてさらに、今の立場に有利な、新たな戦略をさがそう。そうしたことができるようになるのは、歳の効だ。これをもっと、ふりまわしてみよう!何が、女性たちの不安発作の改善になるかは、人により異なるだろうから、そうした体験談を交換することも、大事なことだろう。


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